痛みより、先に気になることがあります
頭痛がある方のお話を伺っていると、
「またいつもの頭痛だと思って、市販の鎮痛薬でやり過ごしている」
という方は少なくありません。
もちろん、鎮痛薬が必要な場面はあります。
痛みが強いときに、まずそれをしのぐことが大事なこともあります。
ただ一方で、頭痛が起こるたびに鎮痛薬を飲む、
それを何度も繰り返す、
という流れが当たり前になっている方もいます。
ここで少し気をつけたいのは、
頭痛がつらいことと、
頭痛への対処がいつも同じになっていることとは、
別の問題だということです。
頭痛があるたびに鎮痛薬で抑える。
しばらくするとまた痛む。
また飲む。
この流れが続くと、頭痛そのものより、
「頭痛が来たらとにかく抑える」という付き合い方の方が固定してくることがあります。
頭痛のきっかけ
頭痛は、疲れ、寝不足、緊張、天気、肩こり、食事の乱れなど、
かなりいろいろなものの影響を受けます。
それなのに、毎回同じ対処だけで済ませていると、
何がきっかけで崩れているのかが見えにくくなります。
たとえば、
・仕事が続いた日の夕方に出やすい
・雨の前に重くなる
・イライラが続くと強くなる
・首や肩が固まると一緒に出る
・寝不足の次の日に出やすい
こうした癖があるのに、
「頭痛」とひとまとめにしてしまうと、
痛み止めを飲むか我慢するか、という話だけで終わりやすくなります。
実際には、頭痛はその人の生活の崩れ方や、
体調の偏りがかなり出やすい不調です。
だから、頭痛を考えるときには、
痛むかどうかだけでなく、
「どんな日に出やすいか」
「何と一緒に起きやすいか」
を見ておくと、少し景色が変わります。
鎮痛薬を使うこと自体が悪いわけではありません。
でも、毎回同じ形でやり過ごしているうちに、
頭痛の出方の癖を見失ってしまうことはあります。
頭痛はありふれた不調ですが、
ありふれているからこそ、
「またいつものこと」で済ませやすいものでもあります。
けれど、その“いつもの頭痛”の中に、体の偏りのヒントが隠れていることは少なくありません。
漢方ではどう考えるか
漢方では、頭痛もひとつではなく、
のぼせや緊張が前に出る頭痛(肝陽上亢)
重だるさや湿っぽさを伴う頭痛(痰湿)
同じ場所が刺すように痛む頭痛(瘀血)
疲労や不足の中で出てくる頭痛(血虚)
巡りの滞りが強い頭痛(気滞)
といった方向で見ていくことがあります。
