冷えにも、いくつかのタイプがあります
「冷え性」とひとことで言っても、実際の現れ方はかなりさまざまです。
手足が冷える方もいれば、
お腹まわりが冷える方、
下半身だけが冷えやすい方、
冷えるのに顔はほてるように感じる方もいます。
こうした違いは、単に「冷えやすい体質」というひとことでは片づけにくいものです。
漢方ではどう考えるか
漢方では、冷えを見るときに、
ただ寒がりかどうかだけではなく、
どこが冷えるのか
どういうときに強くなるのか
何を伴っているのか
をあわせて考えます。
たとえば、疲れやすさが目立ち、全体に力が弱い中で出てくる冷え。
これは、体を温めたり末端まで巡らせたりする力そのものが足りない方向で見た方がよいことがあります。
一方で、肩や首のこりが強く、末端が冷えやすい場合には、
単に不足しているというより、巡りの滞りが冷えとして現れていることもあります。
また、足元は冷えるのに上半身は熱がこもる、顔がほてる、気持ちが張りやすい、という冷え方もあります。
こういう場合は、ただ温めるだけではかえって合わないこともあります。
つまり、冷えは
温めればよい冷え、ばかりではありません。
補うことが必要な冷えもあれば、
巡りを整えた方がよい冷えもあり、
上下の熱の偏りを見た方がよい冷えもあります。
同じ「冷え性」という言葉でまとめられていても、
体の中で起きていることは一つではない、ということです。
だからこそ、冷えを考えるときには、
冷えているという結果だけではなく、
・疲れやすいか(気虚)
・血色はどうか(血虚)
・肩こりや張りがあるか(気滞)
・のぼせやすいか(痰湿・気滞・陰虚)
・お腹も冷えるのか(陽虚)
といった周辺の様子が、見分けるための手がかりになります。
冷えをひとまとめにしてしまうと、
「冷えるから温める」という単純な話になりやすいですが、
実際には、冷え方の違いを見た方が全体像は分かりやすくなります。
